酒屋の段 艶容女舞衣より ~現代に於けるお園の口説き~

文楽 「艶容女舞衣」 酒屋

 

 

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下記は実際に2016 2月1日に

京都 鞍馬口にある閑雅庵さんで開催された文楽@閑雅庵の

「酒屋の段」~艶容女舞衣より~

お園の口説き

の芝居を紹介した時の原稿です。

さて、現代において「お園の口説き」に見られる

半七(はんひっつぁん)への想いは受け入れられる

ものなのでしょうか。。。

嫁ぎはしたが、夫は幸若舞の三勝という女性と恋仲にあり

新妻お園には見向きもしない。

なぜ、お園はそれでも半七(はんひっつぁん)が

どこにどうしているのか、と案じ、待ち続けるのか。。。

江戸の女性の懐に今しばらく考察が必要なのです。

 

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皆様、今晩は。本日は閑臥庵文楽に足をお運びくださいまして有難うございます。

狐火に続き、次にご紹介いたしますのは「艶容女舞衣」酒屋 でございます。その中でも、一際優れたお人形さんの型がふんだんに駆使された「サワリ」の部分をご覧いただきたいと存じます。

こちらは、竹本三郎兵衛・豊竹応津による合作です。

安永元年の1月、大阪で初めて演じられました。西暦で申しますと1773年ですから、240年もの間、繰り返し語り続けられた浄瑠璃芝居ということになります。

元禄の頃、実際にあった茜屋半七と島の内の遊女との心中事件を題材にした世話物でございます。

「 時は1月。十日戎の2日後。夕暮れ時でございます。大阪・上塩町にある酒屋の茜屋さんが舞台となります。茜屋の息子・半七はお園、という妻が有る身ながら幸若舞の芸人・美濃屋三勝と恋仲になり、お通という子までもうけてしまいます。お園が茜屋に17で嫁いでから間もなく3年になりますが、半七は家にも帰ってくることは有りません。なお一層悪いことに、三勝をめぐり大変評判の悪い男と諍いの挙句に殺してしまうという事件まで起こしてしまいます。これには、お園の父親・宗岸も黙ってはおりません。お園を実家に連れ帰ってしまう、という騒ぎになります。その一方、茜屋の主で半七の父親・半兵衛は、息子の罪で代官所に呼び立てられ、たいそう心を痛めて戻って参ります。と、そこに再びお園を連れて宗岸が茜屋にやってきます。なおも半七を慕うお園の想いに心を打たれての事でした。子を想う親同士、宗岸と半兵衛は話が尽きぬ、といった様子で奥座敷へ入って行きます。

そうして一人、残ったお園が、切々と胸の内を語りますところから、お話の続き、といたしましょう。。。」

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写真の説明はありません。

【文楽@閑臥庵2016 狐火 酒屋の段】を振り返る

突然ではありますが、

3年前にお寺で開催した

文楽@閑臥庵2016

Mon Premier BUNRAKU 【 狐火 酒屋の段 】

について振り返っています。

 

今頃になってなぜか、というと。。。

再度、更に熟成させて同企画内容でやることになったからです。

開催予定日:2020年 1月27日、28日のいずれかです。

場所   : 閑雅庵 (京都)

 

鶴沢清馗さん(三味線)や黄檗売茶流煎先代お家元の強力な

ご支援があって開催に漕ぎつけた文楽の企画でした。

5名の技芸員の方にお越し願ったのですが、

こちらは清馗さんが声をかけてくださって

何とも豪華なメンバーに来ていただきました。

今考えても畏れ多い。。。

先代お家元、清馗さん、何度も重ねておおきにです。

 

 

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浄瑠璃 豊竹 織太夫

三味線 鶴沢 清馗

人形  吉田 一輔

左手  吉田 簑太郎

足遣い 吉田 簑悠 (みのひさ)

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今は六代目織太夫を襲名なさいましたが、

当時は咲甫太夫の浄瑠璃。

お人形遣いは一輔さん。

女性のお人形が凛としていると、いつも思います。

今年は傾城阿古屋の

あの複雑な左手を出遣いでおやりになっていました。)

当時、私は恥ずかしながら簑太郎さん(当時は簑次さん)や

簑悠さんの事をよく存じ上げていない、

ただのミーハー文楽フリークでした。ほんとにごめんなさいです。

 

さて、そこで

何度か打ち合わせの後、清馗さんには

【 狐火 】を

演奏していただくことになりました。

こちらの楽曲は

『本朝廿四孝』

のクライマックスを彩るとても琴線に触れる素晴らしい楽曲です。

 

その時、2月の寒い寒い晩でしたが、お寺の庭で

簑太郎さん、簑悠さんは怪しい狐火を操り、

一輔さんは、一匹の白い狐を跳ぶようにに舞われました。

 

「雪、降らんかな~」

非情な事を願ったりしたものです。ごめんなさい、人形部の皆さま。

写真の説明はありません。

 

そうして、その後!

艶姿女舞衣より  【 酒屋の段 】のスタートです。

 

技芸員の皆さま勢ぞろいで芝居の一幕が

始まりました。

 

写真の左端のミニ酒樽をご覧になれますかしら。

これは、せめての小道具です。

簑太郎さんや、他の皆さんにお持ち帰りいただきました。

兵庫の福寿さんのミニ酒樽です。

神戸そごうからお寺へ直接送ったんだったな~。

簑太郎さん、手ぶらだったので、お帰りはミニ酒樽だけ

持ってお帰りでした。

 

あと、酒屋さんには欠かせない杉玉も

特別に三田の作家さんに注文して閑雅庵のエントランスにぶら下げてみました。

この演出を愉しんでくださったのは

おそらく三味線弾きの清馗さんだけだと思いますが。。。

 

資金があれば「茜屋」の暖簾も欲しかったところです。

どこかでリーズナブルに仕立ててくれるところはないかしら~

画像に含まれている可能性があるもの:3人

最後のこだわりが、香。

残念ながら扉の開閉とともに香りが飛んでしまいましたが

どなたか気づいてくださったでしょうか。。。

有永 泰三氏による【 樂 】という高級なお香を1時間以上も

前から焚き染めていただきました。

 

パンフレット作成には、祇園「つる居」の強力なパトロンでもあり、

医科産業の若いCEOでもいらっしゃる小原 喜一氏に助けてもらいました。

 

極め付けに

黄檗売茶流新お家元を継がれた中澤 孝典氏が

描いてくださった狐の後ろ扉です。

 

この白狐の絵はもちろん、中澤 孝典 氏に帰属しています。

絵画においてもご活躍の新お家元にも本当にこころやすく

ご協力をいただきました。

 

お寺の庵住さん、執事の松本様にも本当によくしていただきました。

写真の説明はありません。

動画、どこに行っちゃったかな~。

さて、冒頭で申し上げた通り

来年1月27,28日のいずれかに同じ演目で、

更なる熟孝を重ねて開催予定が決定しています。

次回はより、効果的な演出を練ってまいります。

 

次回の配役は、

三味線  もちろん 鶴沢 清馗さん

浄瑠璃  まだ未定!!!

人形   吉田 簑紫郎さん

が決定しています。

こちらのお二人は【 神戸大学医学部付属病院 楠文楽 】

でお世話になった次世代の文楽を担うとても

素敵なお二人です。

 

 

 

次は、艶姿女舞衣【 酒屋の段 】について記事を

書きましょうか。。。

ご興味のある方は是非、

楽しみになさっていてくださ~い♬